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2022年07月28日

失敗しないためのマンション経営|仕組みとメリットデメリットを解説

投資規模が大きいマンション経営は、安定した賃料収入で大きな収益を得られる可能性があります。

ただし、大きな収益を期待できる分、さまざまなリスクも潜んでいます。

マンション経営で失敗しないためには、マンション経営とはどのようなものなのかをしっかりと把握することが大切です。

今回は、マンション経営の仕組みやメリット・デメリットについて解説します。

この記事では、マンション経営のメリット・デメリットを中心に解説するので、リスクやリスクへの対策について知りたい人は、以下の記事をご覧ください。



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マンション経営の仕組み

マンション経営とは、所有する中古や新築マンションで入居者を募集し、家賃収入を得る不動産投資です。

入居者から徴収する家賃からマンションを維持するための経費(税金や管理委託費、修繕費など)を差し引いたお金が、マンション経営者の収入です。

マンション経営には一棟丸ごと所有する方法と、1部屋のみ所有する区分所有がありますが、ここでは一棟丸ごと所有するマンション経営について解説します。

 

マンション経営とアパート経営の違い

マンション経営とアパート経営は、どちらも物件を一棟丸ごと所有する方法です。

マンションとアパートに明確な違いはありませんが、一般的には構造や規模の大きさによって区別されるケースが多くなっています。

  マンション アパート
一般的な構造 鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
木造
軽量鉄骨造(LGS造)
建物の高さ 3階建て以上が多い 2階建てなど低層が多い
資産価値 下がりにくい 下がりやすい

マンションの建築に使われることが多い鉄骨やコンクリートは、木材や軽量鉄骨よりも大きな建物の建築に向いています。

そのため、アパートよりもマンションの方が高層で、1棟あたりに募集できる戸数が多いことが一般的です。

鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造は木造に比べて丈夫な造りとなっているため、耐用年数が長く、資産価値が下がりにくいことも特徴です。

 

マンション経営のメリット

マンション経営では、ローンを活用したレバレッジ効果や空室のリスク分散ができるなど、さまざまなメリットがあります。

 

高いレバレッジ効果を期待できる

マンション経営は、ローンを借り入れることで高いレバレッジ効果を期待できます。手持ち資金とローンを併用して、より大きな収益を得られる可能性があるでしょう。

例えば、以下1と2の条件で利回り10%のマンションを購入したとします。

どちらも物件の利回りは10%ですが、2のパターンではローンを借り入れているため、実際の投資金額に対する利回りは約17%となり、より収益性が高くなります。

 

① 自己資金2,000万円で価格2,000万円のマンションを購入した場合

→利回り10%のマンションで得られる収益は、年間200万円です。

 

② 自己資金2,000万円、ローンの融資額2,000万円で、価格4,000万円のマンションを購入した場合

→利回り10%のマンションでは、ローンの年間利息63万円※を差し引いて、年間337万円を得ることになります。

マンション購入価格の半分はローンを借り入れているため、実質的な利回りは約17%です。(以下参照)

※年間利息は、以下の条件で借り入れた場合の初年度の金額です。

借入条件:金利3%、返済期間30年、元利均等返済、借入額2,000万円

 

②の計算方法

年間収益400万円=購入価格4,000万円×利回り10%

実質の年間収益337万円=年間収益400万円ー年間利息63万円

利回り約17%=337万円÷自己資金2,000万円

利回りの計算方法や基本的な考え方について興味がある人は、以下の記事もご覧ください。



部屋の空室リスクが小さい

区分所有や戸数の少ないアパートと比較すると、一棟マンションの経営は1部屋の空室リスクが低くなります。

以下の表は、1部屋の賃料8万円の物件で、年間を通して1部屋が1ヶ月間空室だった場合、空室の賃料が占める割合を比較したものです。

  総戸数 満室時の賃料総額(年間)※1 満室時の賃料総額に対して空室賃料が占める割合※2
マンション 20 1,920万円 0.4%
アパート 4 384万円 2%
区分所有 1 96万円 8.3%

※1:1部屋の賃料8万円×総戸数×12ヶ月
※2:(1部屋の賃料8万円×空室期間1ヶ月)÷年間で得られる賃料×100

 

区分所有では、1部屋が1ヶ月空室になった場合、賃料収入が8.4%減少することになります。

マンションは戸数が多いため、賃料収入の減少は0.4%です。

このようにマンション経営では、1部屋の空室リスクが小さくなるというメリットがあります。

空室リスクの正しい考え方や詳しい空室対策については、以下の記事をご覧ください。



土地と建物をセットで所有できる

一棟物件としてマンションを購入する場合、土地と建物をセットで所有するケースが一般的です。

建物は年々価値が下がる資産ですが、土地は資産価値が下がりにくい資産です。

立地が良いマンションを所有していれば、将来的に建物の価値が下がっても一定の価値を保ったまま売却できる可能性があるでしょう。

 

節税できる可能性がある

マンション経営で得られる不動産所得は、他の所得と損益通算できるので、赤字になった場合に所得税や住民税を節税できます。

損益通算とは、一つの所得で赤字になった場合、他の所得から赤字分を控除することです。損益通算することで、課税所得を減らして節税できる仕組みです。

また、その他にも、減価償却で経費計上して所得を減らせるなど、税制について知識を深めておくと節税をしながら上手にマンション経営ができます。

家賃収入にかかる税金や減価償却については、以下の記事をご覧ください。

 

マンション経営のデメリット

マンション経営に失敗しないためには、メリットだけでなくデメリットを確認しておくことも大切です。

デメリットと気をつけるべきポイントを併せて解説していきましょう。

 

利回りが低くなりやすい

マンションは購入価格が高額になるケースが多く、初期費用や維持費も大きくなるため、利回りが低くなりやすくなっています。

マンションを購入する際、投資金額に対してどれくらいの収益を得られるか、維持費を考慮した上で確認しておくことが大切です。

以下の記事では、不動産投資を始める際の初期費用について解説しているので、興味がある人はご覧ください。



周辺環境の変化による空室リスク

一棟マンションの経営では1部屋に対する空室リスクが小さくなりますが、周辺環境の変化による空室リスクに注意が必要です。

購入当初は活気があり賃貸需要がある地域でも、時間の経過とともに需要がなくなる可能性があるでしょう。

大学のキャンパス移転やショッピングモールの閉鎖など、将来的な環境変化がないか、地域の情報収集をすることも大切です。

 

大規模修繕の出費が大きい

マンションはアパートや戸建てに比べて規模が大きいため、大規模修繕の出費も大きくなります。

大規模修繕は15年前後に1度行われるケースが多くなっており、1戸あたりの修繕費は100万円~125万円が相場になります。

購入後すぐに大規模修繕を行わなくて済むように、修繕履歴を購入前に確認できると安心です。

 

自然災害時の損害額が大きくなる

規模の大きなマンションは、自然災害による損害額も大きくなるため注意が必要です。

民法606条では、自然災害時など入居者に非がない場合の修繕義務はオーナーにあると定められています。

日本は地震をはじめとした自然災害が多いため、損害保険加入時に補償額をよく確認しておくことが大切です。

 

まとめ

マンションには、丈夫な構造、資産価値が下がりにくいなど、多くのメリットがあります。

物件の総戸数が多いため、空室対策を上手にできれば安定して賃料収入を得られるでしょう。

ただし、どんな不動産投資にも老朽化、周辺環境の変化などさまざまなリスクが潜んでいます。デメリットをよく把握し、リスクを抑える工夫をすることが大切です。

不動産投資を検討している人には、以下の記事もおすすめです。不動産投資の始め方について、細かく解説しているのでぜひご覧ください。

この記事を書いた人

代表 山本

大吉不動産株式会社 代表取締役 2005年より不動産業に携わり、自らも区分のワンルームマンション投資や一棟アパート投資を実践している。 多くの不動産投資成功者を見る一方、初心者の失敗相談も多く受ける中、失敗する方を減らすため情報を提供しつつ、これから不動産投資を始める初心者の方を中心に不動産投資のいろはをお伝えしております。

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