2023年09月04日
戸建て投資をする前に知ろう!「DIYで高利回り」の裏に潜むリスク
大吉の黒田です。
先日私が講師をさせていただいた融資セミナーに、17名ものお客様が参加されました。ありがとうございます!
さて、不動産投資の中でも、中古戸建て投資の人気が高まっているようです。
物件によっては少額から始められ高利回りを狙えるため、魅力を感じる方も多いと思います。
ただし、初心者が軽い気持ちで始めることはおすすめできません。
今回、戸建て投資のメリット・デメリットを解説します。
しっかりと理解したうえで検討しましょう!
不動産投資で戸建てを選ぶ5つのメリット
戸建て投資の魅力は、
- 初期費用の手軽さ
- 収益性の高さ
- アパート・マンションとは異なるターゲット層
にあります。不動産投資で戸建てを選ぶメリットについて解説します。
戸建てのメリット① 少額でも始められる
戸建て投資の大きな魅力は初期費用の手軽さです。
不動産ポータルサイトで検索すると、首都圏でも500万円以下の物件が多数表示され、中には数十万円のものもあります。
アパートやマンションといった一棟物件の相場は数千万円から数億円となり、敷居が高いと感じる方もいるでしょう。
中古戸建て投資であれば、現金のみでの購入も視野に入るという方も多いのではないでしょうか。
戸建てのメリット② 高利回りを狙える
中古戸建て投資は、高利回りを狙いやすい手法でもあります。
日本の戸建てに多い木造の法定耐用年数は22年です。
不動産の査定時は多くの要素を考慮しますが、法定耐用年数を基準に算出する場合、築22年以降の建物はほとんど価値がなくなります。
築年数が古く価値が下がった物件を割安で購入し、リフォームすることで高利回りを期待できる仕組みです。
失敗しない利回りの目安については以下を参考にしてみてください↓
戸建てのメリット③ 長期・安定収入を見込める可能性あり
戸建ての入居者は主にファミリー世帯です。単身世帯が多いアパートやマンションと比べて、入居期間が長期化する傾向にあります。
一度入居付けできれば、長く・安定した収入を見込める可能性があるでしょう。
戸建てのメリット④ 自己居住用としても売りやすい
物件購入時に出口戦略を考えておくことも大切です。
アパートやワンルームマンションは、収益物件として売り出すケースが一般的です。
一方、戸建ては自己居住用としても売り出しやすいため、売却時の選択肢が広がります。
戸建てのメリット⑤ 他の物件と比較されにくい
ワンルームマンションと比べると、戸建ての物件数は少なく、個性的な物件がたくさんあります。
類似物件が少ないため、競争率が低くなる傾向です。
物件の魅力を上手にアピールできれば、高めの家賃設定でも入居付けできる可能性があります。
不動産投資で戸建てを選ぶ5つのデメリット
「高利回りだし、手軽に始められる」という理由で戸建て投資を選ぶのはおすすめできません。
以下の戸建てデメリットについて理解を深めておきましょう。
戸建てのデメリット① 入居付けの難易度は高め
低額・高利回りの戸建ては郊外の物件がほとんどです。
都心部へのアクセスが悪い、駅から離れているなど立地に難があると入居付けが難しくなります。
「安いから」という理由で安易に購入するのは避けましょう。
また、立地が悪いとオーナー自身が現地確認をする際の手間もかかります。
特にDIY前提で築年数の古い中古戸建てを購入する場合、何度も足を運ばなければなりません。
時間に余裕がない方は、後悔する可能性が高いでしょう。
戸建てのデメリット② 融資審査で評価されにくい
築年数の古い中古戸建ては、融資審査で評価されにくい傾向にあります。
融資審査の担保評価は法定耐用年数を参考にするケースが多く、耐用年数の短い木造は不利なためです。
金融機関が審査で確認したいのは、融資額や条件が担保評価に見合っているかどうかです。
担保評価が低い物件には、以下のリスクがあります。
・希望の融資額で審査が通らない
・金利が高く設定される
・借入期間が短くなる(月額の返済負担が増える)
融資条件が悪いとローン返済負担が重くなり、利回りが下がります。
割安な物件を購入できても投資効率が下がる恐れがある点にご注意ください。
戸建てのデメリット③ 高利回りの運用にはリフォーム知識が必要
戸建て投資で20%、30%といった高利回りを狙うには、築古・手直しが必要な物件を購入し、自分でリフォームしなければなりません。
リフォーム業者に依頼するのも手ですが、その分、費用がかさみ利回り低下を招きます。
物件を見て「どの部分にどれだけの費用がかかるのか」など、概算費用を算出できるほどのリフォーム知識がないと難しいでしょう。
自分でリフォームをして超高利回りを獲得していくためには、リフォーム業者顔負けの知識と経験がいります。
入居者に安全に住めるお部屋を提供することが、結局長く収益を得られることにつながります。
以下でもぼろ戸建投資の注意点も細かくまとめています。
戸建てのデメリット④ 事業規模の拡大には不向き
多数の戸建てを所有しようとすると、購入の度に手続きの手間や費用がかかります。
効率が悪くなるため、事業規模を拡大したい方は一棟物件(アパート、マンション)を検討してみてもよいかもしれません。
戸建てのデメリット⑤ 収入は0%か100%
一棟物件では複数戸を所有するため、1部屋で空室が生じても他の部屋から収入を得られます。
一方、戸建ては収入が0%か100%のどちらかです。
収入が途絶えた時期にローン返済が滞る、修繕費用を捻出できないといった事態に陥らないよう、余剰資金を準備しておきましょう。
戸建て投資の失敗を防ぐポイント
最後に、戸建て投資で失敗しないためのポイントを紹介します。
戸建て投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
耐震基準について理解を深めておく
建物の耐震基準は建築基準法で定められていますが、法改正の影響で建築時期によって基準が異なります。
築年数の古い戸建て投資を検討している方は、耐震基準について理解を深めておくとよいでしょう。
現時点(2023年)での耐震基準は新耐震基準と旧耐震基準に分かれており、1981年における法改正の耐震基準を満たしたしている物件を新耐震基準と呼びます。
入居者にとって、耐震性の高さは関心の高い項目の一つです。
また、耐震基準が現行の基準を満たしていない場合、買主の融資審査や税制優遇などに影響するため売却が難しくなることもあります。
耐震基準については以下の記事で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
リフォーム知識が豊富な不動産会社へ相談する
戸建てを高利回りで運用するには、リフォームの知識が必要不可欠です。
・購入後にどのようなリフォームをするべきか
・費用はどれだけかかるのか
・費用対効果の高いリフォームをするにはどうすればよいか
といった専門的な視点が欠かせません。
リフォーム知識が豊富な不動産会社へ相談しましょう。
大吉不動産では仲介と賃貸管理の双方に対応しており、費用対効果が高いリフォーム提案が得意です。
実際に不動産投資をしているスタッフも複数在籍しているため、より実践的なアドバイスもお任せください。