2023年06月13日
投資用マンション営業の実態!悪徳不動産営業にだまされない方法とは
投資用ワンルームマンションの営業って、どんなイメージですか?
知人やインターネットによる情報、あるいは自らの経験によって、悪いイメージを抱いている人も少なくないと思います。
今回は、投資用マンション営業の悪いイメージの原因、要注意な営業の特徴、騙されない方法について解説します。
目次
【投資用マンション営業の実態】悪いイメージの正体
不動産の営業と言っても、マイホーム(戸建て・マンション)、投資用不動産(ワンルームマンション・アパート)など対象の不動産によって営業スタイルが大きく異なります。
中でも、投資用ワンルームマンションの営業に悪いイメージを抱いている人は少なくありません。
投資用マンションの営業は、収益物件の購入を検討している人にアプローチして、契約を取ることが仕事です。
本来は、投資用マンションを購入したことによる顧客の収益UPが目的ですが、なぜそのように悪いイメージを抱かれてしまうのでしょうか。
ここでは、投資用マンションの営業が悪いイメージを抱かれる原因について解説します。
投資用マンション営業の実態① インセンティブ制の給与形態
投資用マンションの営業は、給与形態が固定給+インセンティブとなっているケースが多いです。
例えば、固定給が25万円で、契約成立時に得た仲介手数料×10%が給与にプラスされると言った形態です。
インセンティブは、学歴・性別・経歴関係なく、契約を取れば取るほど給与が高くなる仕組み。
営業マンによっては20代で年収1,000万円以上稼ぐことも不可能ではありません。
給与を受け取る側にとって魅力的な給与形態ですが、不動産会社によっては固定給が低く設定されているケースもあります。
そのため、インセンティブを稼ぐために、顧客の利益を無視した営業をする営業マンもいます。
強引に契約にもっていこうとしたり、都合が悪い事はあいまいにし、メリットだけを強調したり。
営業マンの言葉を鵜呑みにした消費者が、「騙された」と後悔してしまうケースが後を絶ちません。
投資用マンション営業の実態② 獲得率の低い電話営業
投資用マンションの営業は、アポイントの獲得が難しい点も悪印象を抱かれる原因の一つです。
投資用マンションの営業が契約を取るためには、自分で顧客を探すことから始めます。
近年は、ポータルサイトや自社の公式サイト等で反響を獲得した見込み客にアプローチする企業も増えていますが、まだまだ電話営業を通してアポイントを取るケースも多いです。
1日400件以上など多くの見込み客に電話をかけても、アポイントを獲得できるのは2~3日に1回と言うこともあります。
アポイントがなければ商談・契約へと進むことができないため、数字を求められる営業としては「何としてもアポイントを獲得しなければ…」とさまざまな話法でアポイント獲得を目指します。
投資用マンション営業の実態③ 大きなプレッシャー・焦り
収益物件は、高額な買い物かつ今すぐに必要としている人は一握りです。
アプローチする方法やタイミングによって、同じ人でも関心度が異なります。
しかし、成約までのハードルが高くても、営業の世界は結果がすべてです。
アポイントが取れず成約が1件もなければ、いくら頑張っていても社内で評価されないケースもあるでしょう。同僚との差が開き、焦りを感じる人もいます。
また、インセンティブ制の給与形態や1日400件以上の電話営業などからもわかる通り、投資用マンションを扱う不動産会社の中には、体育会系の社風を持つ企業が少なくありません。
上司からのプレッシャーや自分の中の焦りが、強引な勧誘やメリットを伝えないなど消費者にとってネガティブな印象を抱かれる営業方法に繋がっていると考えられます。
要注意な投資用マンション営業の特徴
投資用マンションの営業には前章で紹介したような事情がありますが、すべての営業担当が悪質な訳ではありません。
ここでは、悪質な営業担当に騙されないために、要注意な投資用マンション営業の特徴を紹介します。
デメリット・リスクを話さない
投資用マンションの営業では、以下のフレーズが用いられるケースが多いです。
- 節税できる
- 家賃保証があるから安心
- 高利回りで収益性が高い
- 将来的に価値が上がる
- ローンを組めるから自己資金ゼロでも始められる
- 生命保険代わりになる
- 年金対策になる
これらの営業トークは、不動産投資のメリットです。
間違いではありませんが、営業トークを鵜呑みにすることはおすすめできません。
例えば「家賃保証があるから安心」と言ったフレーズ。
家賃保証とは、サブリース契約に付帯する保証です。
サブリース契約に家賃保証が付帯していれば、空室で家賃収入を得られなくても不動産会社が家賃を保証してくれる仕組みです。
つまり、サブリース契約の家賃保証によって、不動産投資のリスクの一つである空室リスク対策ができます。
ただし、家賃保証には賃貸需要の低下によって、減額されるリスクがあります。
家賃保証があるから安心と言われてサブリース契約を締結したものの、家賃保証額が下がることでローン返済に困窮している人も少なくありません。
不動産投資に失敗しないためには、営業トークの裏にはどのようなデメリットやリスクがあるのか理解することが大切です。
以下の記事では要注意な不動産会社やサブリース・ワンルームマンション投資のリスクについて詳しく解説しているので、興味がある人はご覧ください。
ヒアリングをせずに物件を勧める
どのような目的で不動産投資を始めるのか、どれくらいの収入・資産があるのかなど、個別の事情によって向いている不動産が異なります。
営業担当が十分なヒアリングもせずに物件を勧める場合、あなたの利益ではなく不動産会社や営業担当の利益が優先されている可能性が高いです。
不動産投資は、本人がリスクを理解した上で始めなければ大きく失敗する可能性があるので、ヒアリングせずに特定の不動産のみを勧める場合は要注意です。
悪質な投資用マンション営業に騙されないためには?
悪質な投資用マンションの営業から話しを聞いた場合でも、事前に対策を取っていれば失敗するリスクを抑えられます。
ここでは、悪質な投資用マンションの営業に騙されないための具体策を紹介します。
営業が不要な場合、はっきりと断る
不動産投資に失敗する人の中には、「強引な勧誘を断り切れずに契約してしまった…」というケースもあるでしょう。
強引な電話営業を受けた場合、不要だと思ったら、はっきりと断ることが大切です。
投資用マンションの営業は、1日数百件の電話営業でアポイントを獲得します。
「今は仕事が忙しく、手が離せない」「考えてみます」などあいまいに返答した場合、返答がNOではないため、再度勧誘される可能性があります。
営業が不要な場合、興味がないこと、今後の営業も不要なことをはっきりと伝えましょう。
物件の現地確認を必ず行う
営業担当の話を聞いて魅力を感じた場合でも、物件の現地確認を行うことをおすすめします。
投資用マンションの営業の中には、インセンティブを稼ぐためにメリットのみを伝えている場合もあります。
現地調査では、物件の外観や共用スペースの管理状態などの物件の状況、周辺の生活施設、公共施設、駅までの距離などの周辺環境を確認しましょう。
契約内容を必ず確認・理解する
書類にサインする前に、必ず内容を確認することも重要です。
不動産を購入するまでには多くの書類があり、書類にサインを求められるシーンがあります。
内容を確認せずにサインした場合、口頭で聞いていた話しと違っていた、と言うこともあり得ます。後のトラブル防止のためにも、書面の内容を必ず確認し、不明点があれば質問しましょう。
不動産投資の勉強をする
悪質な投資用マンションの営業から自分を守る方法は、不動産投資の勉強をすることです。
不動産投資にはどのようなリスクがあるのか、相場はいくらなのかなど、不動産投資に対する知識を深めておけば異変に気がつきます。
「どうやって勉強すればいいのかわからない」と言う人は、以下の記事でおすすめの書籍を紹介しているので、興味がある人はご覧ください。
失敗しにくいワンルームマンション投資の出口戦略
「ワンルームマンション投資は危険」と言うイメージを抱く人は少なくありませんが、すべての物件が危険な訳ではありません。
正しく物件を選べば、安定した家賃収入や売却時の売却益を得られる場合もあります。
ここでは、失敗しにくいワンルームマンション投資の戦略を紹介します。
新築ではなく中古を購入する
ワンルームマンションを購入する場合、新築は損をする可能性が高いためおすすめできません。
不動産投資の理想は、安く購入して高く売ることですが、新築ワンルームマンションには営業担当のインセンティブなどの利益が上乗せされているため、相場よりも物件価格が高額なケースがほとんどです。
購入価格が相場よりも高いと、利回りが低くなり、キャッシュフローも貯まりません。購入した時点で損をしてしまうため注意が必要です。
ワンルームマンションを購入する場合、新築ではなく中古を選ぶことをおすすめします。
立地を重視して購入する
マンションは、もともと好立地な物件が多くなっていますが、好立地と言っても以下の通り人によってさまざまな条件があります。
- 都心部へ近い、駅までのアクセスが良いなど交通の利便性が良い
- スーパーやショッピングモールが近いなど生活の利便性が良い
- 眺望が良いなど環境が良い
ワンルームマンションの利用者は主に単身者や学生のため、特に交通の便を重視する人が多いです。
立地を選ぶ際は物件の特徴を考慮すると、入居者を募集しやすく、売却時に買い手が見つかりやすくなるでしょう。
空室の状態で売却する
収益物件を売却するには、以下2つの方法があります。
- 入居者がいる状態でオーナーチェンジ物件として売り出す
- 空室の状態で売り出す
オーナーチェンジ物件として売り出す場合、買い手が利回りを重視する傾向にあるため、利回り次第では売却が難しい場合があります。
空室の状態であれば、収益物件としてだけではなく居住用物件としても売却できます。
居住用物件の場合、利回りではなく立地で判断されるので、所有しているマンションの立地が良ければ高く売却できる可能性があるでしょう。
ただし、居住用物件では住宅ローンを組むケースが一般的ですが、住宅ローンは床面積の広さが一定以上でないと借り入れができないケースがほとんどです。
そのためワンルームマンションでは、住宅ローンを組むことができません。
しかし、家族や親族のために居住用物件を購入する人は珍しくないので、そのような人がターゲットとなるでしょう。
まとめ
昔から「うまい話には裏がある」と言われているように、メリットばかりの投資用マンションには必ずリスクが潜んでいます。
投資用マンションの営業から勧誘を受けた場合、リスクも確認することを心がけましょう。
また、投資家自身が最低限の知識を身に付けることは、自分の身を守ることに繋がります。
不動産投資を始める前には書籍やセミナー、個別相談等で情報収集してみてくださいね。