2023年01月07日
【注意】ワンルームマンション投資|マイナス収支での成功はありえない理由
ワンルームマンション投資は、毎月の収支はどれぐらいあれば成功と言えるでしょうか?
結論からいうと、【成功する収支】というのはありません。
しかし、一つだけ言えるのはマイナス収支でワンルームマンションを持つのは論外だということです。
区分のワンルームマンション投資は、すでに資金が潤沢にある人が【預金代わりに持つ】のが正しい形です。
毎月の収支を出すなら一棟アパートや一棟マンション、戸建への投資が断然有利です。
マンション投資を始めた時から収支がマイナス、プラスでも雀の涙程度の少ない状態で長期間の融資となれば、いくつかの要因によってみるみる収支が悪くなる可能性があります。
なぜ収支が悪くなっていくのか?
下記で具体的に記載します。
ワンルームマンション投資のリスク全般については以下の記事に細かく書いてます。
管理費や修繕積立金の上昇
新築ワンルームマンションの場合、デベロッパーが物件を早く売却したいという意向が反映され、管理費と修繕積立金がかなり低く設定されている場合が多いです。
その方が投資家からすると手取りが多くなり見栄えがいいからです。
しかしその後は修繕積立金はほとんどのマンションで必ず値上げされていきます。
マンションの資産価値を長期的に維持するには計画的に、修繕工事をやっていく必要があるからです。
どれだけ値上げするかはそのマンションの管理組合で修繕計画にのっとって決めていくことではありますが、一般的に2倍、3倍と上昇をしてしていきます。
総戸数が20戸以下にもかかわらず、維持費がかかるエレベーターが入っていたりするマンションはそれだけオーナーごとの負担が重くなりますので要注意です。
管理費は修繕積立金ほど上昇は少ないですが、値上げしたケースは何度もみております。
賃料の下落
よく都心のマンションは家賃が下がらないという声をお聞きしますが、それは本当に限られた都心部だけの話です。
例え港区でも渋谷区でも賃料が下がる時は下がりますので必ず周辺の古い物件の賃料の相場は確認しましょう。
ワンルームでも新築時は9万円代というような賃料でも、5~10年たつと8万円を切ってしまうような立地もあります。新築時の入居者が退去したとたん、家賃の値下がりでマイナスの収支に転じてしまうことはよくあることです。
金利の上昇
バブル期以降大きな金利上昇は見られませんが、ここから長期の融資で組むのであれば少なからず考えておかなければなりません。リスクとして2~3%の上昇は頭においておくべきでしょう。
以下の表は、1~3%金利が上がった場合のそれぞれの毎月の返済額の上昇額を表にしたものです。
上記のように1%の上昇でも負担はすくなくありません。
これが2件になれば2倍、3件になれば3倍となり中には4物件で毎月10万円以上のマイナスになっているかたからご相談をお受けしたこともあります。
これらのリスクが重なるとき
一つ一つの要因は大したことないかもしれません。
しかし、修繕積立金が2倍にあがり、家賃が下がり、金利が上昇・・、3つの要因が重なる可能性はゼロではありません。
それだけならまだしも、退去で家賃収入がゼロになった、その上次の入居者に貸し出すためにリフォームをする必要がでて修繕費が発生した、空室の長期化・・なんてことになるともはやお手上げです。
潤沢な資金が手元にあり、戦略的に融資期間を短くし、その結果キャッシュフローが少ないパターンを除き、数千円程度のプラス、ましてやマイナスの収支など無茶でしかありません。
それらのリスクを加味して、最悪を想定してもリスク回避できるかどうかを考えたうえで投資にふみきりましょう。
ワンルームマンション販売会社の営業担当者はそこまで細かくリスクを話しません。
不動産投資セミナーなどで、どんなに良さそうなことをいっていても冷静に判断しましょう。
自分の身は自分で守らなければならないのです。
不動産投資を始める場合は必ず、自分でも知識を付けたうえで複数の不動産会社に相談するようにしましょう。
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