2022年07月21日
アパート経営はするなと言われる5つの理由と失敗しやすい人の特徴
「アパート経営はするな」という周囲の反応に、やめるべきかと悩んでいませんか?
この記事では、
- アパート経営はするなと言われる理由
- アパート経営に失敗しやすい人の特徴
- アパート経営を失敗させないためのポイント
を解説します。
この記事を読むことで、あなたがアパート経営をするべきかのヒントが見つかるでしょう。
目次
アパート経営はするなと言われる理由とは?
「アパート経営はするな」と言われる理由は、さまざまなリスクがあるからです。
アパート経営のリスクは建物の老朽化によるものや、入居者に関するものなど多岐に渡ります。
アパート経営をすることでどのようなリスクを抱えるのか解説していきます。
築古アパートは老朽化リスクが高い
親から受け継いだ、相場よりも安く購入したなど、初期費用をかけずに築古アパートが手に入ることもあるでしょう。
しかし、築年数が経っているアパートは建物の老朽化が進んでいる可能性があるため、注意が必要です。
老朽化が進んだ建物は通常よりも多くの修繕を必要とし、所有時の費用が大きくなります。
年数が経過するほど利益が下がる
古くなった建物の価値を維持するためには、定期的な修繕や空室リスクへの投資が必要です。
そのため、アパート経営は、年数が経過するほど利益が下がっていきます。
築古アパートの場合、賃料収入よりも修繕費の方が高くなる可能性もあります。
大規模な修繕周期は各設備によって異なるため、計画的に修繕を行うことが大切です。
同じ賃料を長期間維持することが難しい
アパートは古くなるにつれて市場価値が減少していくため、ずっと同じ賃料で募集していると入居者が集まりにくくなります。
賃料の下落リスクに備えて、都心にアクセスが良く利便性が良いなど、価値が下がりにくいエリアを検討することも選択肢の一つです。
初期費用が大きい
土地を所有していない場合、アパート経営をするには土地と建物両方を購入する必要があります。
アパートは利回りが高い物件が多く魅力的ですが、手軽に始められるワンルームマンションよりも初期費用が大きくなります。
入居者とのトラブルリスクがある
アパートを自分で管理する場合、入居者とのトラブルリスクがあり、精神的に負担になる可能性があります。
入居前に面談をしていても、100%トラブルを予防することは難しいでしょう。よくある入居者トラブルは、家賃滞納、騒音、修繕費の支払い拒否などです。
入居当時に家賃を滞納していなかった入居者でも、病気や失業によって滞納される可能性もあります。このような人に対しても、家賃の督促をする必要があります。
また、一般的に退去時の修繕はオーナー負担ですが、入居者が壁を蹴って穴を開けたなど故意によって発生した修繕費は入居者に請求可能です。入居者によっては、このような修繕費の支払いを拒否する人もいるでしょう。
アパート経営に失敗しやすい人の特徴
アパート経営に失敗しやすい人の特徴として、知識や資金が不足していることが挙げられます。
失敗しやすい人の特徴を具体的に解説していきます。
楽に儲かると考えている
アパート経営で利益を得るには、それなりの知識と労力が必要になります。
楽に確実に儲かると考えることは危険です。
書籍やセミナーを通して不動産投資の知識を身につけたり、税金の勉強をしたり、経営者として努力することも大切です。
アパート経営をする際の考え方や知っておくべき知識などは、以下の記事で解説しているので、興味がある人は参考にしてください。
サブリースを理解せずに契約する
サブリースの仕組みを理解せずに契約すると、アパート経営に失敗する可能性が高まるでしょう。
管理会社がアパートを一括借り上げするサブリースは、家賃保証という魅力があります。
家賃保証は空室でも賃料収入が保証されるため、アパート経営のリスクの一つである空室リスクを補えます。
ただし、家賃保証のあるサブリースの多くが、契約当初の賃料を維持することはありません。
通常、定期的な賃料改定によって家賃が下がります。
また、老朽化による修繕費の値上げを請求されるケースもあるため、経営が悪化しやすい仕組みです。
サブリースの注意点は以下の記事で詳しく解説しています。サブリースでアパート経営を検討している人はご覧ください。
節税効果を期待し過ぎる
アパート経営では、減価償却によって節税効果を期待できますが、期待し過ぎると失敗する可能性があります。
減価償却とは年々減少していく建物の価値を、減少した分だけ計算して費用として計上することです。
この時に計上する費用を「減価償却費」といいます。
賃貸経営で得た収益には所得税がかかりますが、減価償却費を経費として計上することで所得が下がって節税できる仕組みです。
実際に出費がないのに経費が増えるため、節税効果が大きくなる点がメリットです。
ただし、減価償却は半永久的にできるわけではなく、経費として計上できる期間は決まっています。
一定期間経過後は経費計上できない分、収益が増えて税金がかかります。
特に、築古アパートは計上できる年数が短くなるため注意が必要です。
減価償却費の計算方法は以下の記事で詳しく解説しているので、こちらもご覧ください。
自己資金がない
すでにアパートを所有している場合、自己資金ゼロでもアパート経営を始めることが可能です。
しかし、自己資金ゼロで始めるアパート経営は、失敗する可能性が高くなります。
アパート経営では空室リスク、経年劣化リスクなどさまざまなリスクに加えて、突発的な費用もかかります。
リスクや費用に備えるためにも、自己資金ゼロでは厳しいでしょう。
経年劣化による外観の修繕、退去による原状回復費用など経営のための資金を残しておくことが大切です。
アパート経営を成功させるための4つのポイント
アパート経営を失敗させないためには、情報収集力や計画性がポイントです。具体的なポイントを解説していきます。
信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産会社は不動産の専門家です。信頼できる不動産会社に相談できれば、アパート経営で抱えるさまざまなリスクを抑えられる可能性があります。
また、不動産取引に慣れている不動産会社なら、ローン、リフォーム、賃貸経営など自分の力だけでは得られない情報を教えてくれる可能性があるでしょう。
以下の記事を読めば、良い不動産会社の見分け方がわかります。不動産会社を探している人は、ぜひチェックしてみてください。
リスクを考慮した資金計画をする
ローンを借り入れる場合、リスクを考慮して借り入れすぎないことがポイントです。
金融機関からの借り入れ可能額は、契約者の年収や不動産の価値などによって変わりますが、借り入可能額=返済できる額ではありません。
アパートローンは住宅ローンよりも金利が高いため、借入額が大きいほど利息の負担が大きくなります。
ローンを借り入れる時は、家賃収入に対する維持費、空室リスクなどを考慮した上で借り入れましょう。
例えば、以下の条件でアパート経営をするとします。
1部屋の賃料7万円(満室時の家賃収入56万円)
維持費14万円=満室時の家賃収入56万円×25%
ローン返済額15万円
※金額はすべて月額です。
そして、以下の計算式は仮に空室が1部屋~4部屋あった場合に得られる収益の目安をあらわしています。
1部屋空室:賃料収入49万円ー維持費14万円=収益35万円
2部屋空室: 〃 42万円ー 〃 =収益28万円
3部屋空室: 〃 35万円ー 〃 =収益21万円
4部屋空室: 〃 28万円ー 〃 =収益14万円
上記の収益はローン返済額を含めない場合です。ローン返済額15万円を考慮すると、4部屋の空室で赤字になります。
手持ち資金をある程度残した上で、空室リスク、維持費などを考慮して「毎月の返済額は問題ないか」「空室リスクを考慮しても経営していけるか」よく検討しましょう。
投資の目的を考える
アパート経営をする前に、何のために、なぜ行うのか考えることは大切です。
老後の生活費のためなのか、子供のためなのか、どれくらいの規模で行いたいのかなど、目的次第でどのようなスタイルでアパート経営をしていくのかが変わります。
あなたなりの「目的」を一度考えてみてくださいね。
実績豊富な管理会社を探す
管理会社に管理を依頼する場合、管理会社の存在はアパート経営に大きく影響します。
アパート経営の実績が豊富な管理会社を探しましょう。
例えば、空室対策をしっかりするには、不動産がある地域に詳しい管理会社に依頼することが大切です。
また、空室を作らないという観点からは、入居者に長く住んでもらうこともポイントになります。
入居者が定着するために、トラブルに早く丁寧に対応してくれるかが大切です。
まとめ
「アパート経営をするな」と言われる理由は、多くのリスクがあるためです。
しかし、アパート経営以外の不動産投資にもリスクはあります。
アパート経営をする上で大切なことは、情報収集力や計画性です。
まずはあなたなりの目的を確認し、頼れる不動産会社に相談してみてはいかがでしょうか。