2019年01月14日
アパート売却の基本|一棟アパートを売却する前の5つの事前準備
いざアパートを売却しようとした場合に「何を準備したらいいですか」と聞かれることがとても多いです。
資料が揃っていなかった為に話がこじれる場合もあります。
そこで、一棟アパートや一棟マンションを売却するにあたり、何を準備すればいいのかを下記で解説します。
目次
各部屋の賃貸借契約書を準備しておく
一棟アパートや一棟マンションで売却するにあたり、とても重要なのがこの「賃貸借契約書」です。
収益物件の購入者は「利回り」をとても気にしますので、賃料が後から変わってきますと、価格が大きく変わってきます。
私たちも売買契約をする事前準備として、賃貸借契約書をいただき、レントロールと間違いがないか必ず確認しておりますが、実は結構間違っていることも多いんです。
後から価格の相談をされるのも売主としては気分が良い物でもないので、事前に準備しておくことが大事です。
可能であれば、管理会社からの入金表も合わせて準備していると仲介会社としてはとてもわかりやすいです。
固定資産税、都市計画税の額を確認しておく
買主が確認したいのがランニングコストです。
ランニングコストの一番にこの固定資産税がありますが、この金額は必ず聞かれますので準備をしておいた方が良いと思いますし、売却を考えているようでしたら毎年5月~6月頃にくる、下記の写真のような納税通知書を手元においておくと、さらに良いかと思います。
各種契約書を準備しておく
一棟アパートや一棟マンションのような収益物件の売却は、オーナーチェンジになるわけですので、契約関係があるものに関して引継ぎ等が必要になります。
ここでは費用負担や契約内容の確認の為にも契約書等の準備が必要です。
例えば下記のようなものがあります。
プロパンガス
どこのプロパンガス会社と契約しており、どのような設備を貸与されていていつまで契約があるのかの確認が必要です。
インターネット
インターネット会社と契約している場合は必要になります。
契約期間や毎月の金額、たまに導入費用がリースになっている場合もあるのでその場合はリースの返済予定表もあった方がいいです。
浄化槽
浄化槽はいつ最後に清掃したかという点も買主に伝えないといけません。
また、清掃や点検の金額も伝えてあげると親切です。
その他設備
・エレベーター
・消防設備
・立体駐車場
・ポンプ
等の設備があるマンションで、点検をしている場合は点検の報告書はもちろんのことですが、点検の金額も確認しておいた方がいいと思います。
※まれに点検報告書に指摘事項が入っている可能性もあるので報告書も準備が必要です。
共用部の水道代や電気代を確認しておく
共用の電気代や水道代も毎月かかるランニングコストになります。
小さなアパートですと、月に3000円程度ですが大きなマンションになると月に数万円から十万円にもなってきます。
その為こちらも伝えないといけない内容になるのですが、できればエビデンスがあった方がより親切ですので、電力会社からくる、金額の通知書をおいておいた方がいいと思います。
アパートであれば3か月分から半年分程度、北海道のようなところはロードヒーティングがついている場合もある為、季節で大きく変わってきますのでできれば1年分ぐらいあった方がいいと思います。
購入時の重要事項説明書
こちらは必須ではありませんが、たくさんの売却物件をお預かりしているため、特に遠方ですと現地調査になかなかいけない場合があります。
そこで、ご購入時の重要事項説明書があればとりあえずは売却活動を開始することができますのであればいただきたいものになります。
また、特約の内容等も長年の保有期間で忘れてらっしゃる場合もありますので、どのような内容の告知をされて購入されたかの確認もしておきたいところです。
※お渡しの場合は、コピーで金額等は消しておいても大丈夫です。
まとめ
売主としては面倒な準備になってしまいますが、買主としてはランニングコスト関係はとても重要になります。
例え数百円から1,000円程度の出費のものでも細かく伝えることが重要です。
また、大体の金額で話を進めてしまい、後からコストが少し高かった、賃料が低かった等ありますと、せっかく進んでいた話がなくなったり、売買価格の値下げ交渉の要因となってしまいますので、先に準備をしておいた方が良い内容となります。
売却のご相談はお気軽にご相談下さい。
筆者プロフィール
大吉不動産株式会社
代表取締役 山本高昌
2000年より不動産業に携わり、自らも区分のワンルームマンション投資や一棟アパート投資を実践している、大家兼任で不動産投資専門の大吉投資不動産の代表
多くの不動産投資成功者を見る一方、初心者の失敗相談も多く受けてきていいるので、できる限り失敗する方を減らすために情報を提供しつつ、これから不動産投資を始める初心者の方を中心に不動産投資いろはをお伝えしております。